世界一初恋~酔っ払い律っちゃんの場合~

5/6
前へ
/17ページ
次へ
――――――――――――――… 高「相変わらず汚ねぇ部屋だな…」 律「うるさい、れすよ…ヒクッ…高野さんには、ヒクッ…関係ないれすっ…」 高「はいはい…」 完全に酔ってるな…呂律も上手く回ってない…本当酔うとどうしようも無い。 高「ほら、早く座れ!」 律「触るなっ…ヒクッ…こっちは、たかのさんの、せいれ…たいへん、らったのに…」 高「(こっちは高野さんの所為で大変だったのに…か?)…なんで?」 律「せっかく…長谷川さん、に…ヒクッ…食事、誘われた…ろに…ヒクッ…」 高「(長谷川に食事に誘われたのに…?)…誘われたのに?何だよ。」 長谷川の奴…俺が居ないのを狙って… 律「…なんれか、わかんない、けど…ヒクッ…胸に、穴が空いた…みたいら…感じで…ヒクッ…行く気に、なれなくて…ヒクッ…」 高「…!小野寺…」 それって…寂しかったってこと、だよな? 律「なんれすか?」 高「それってどういう事?もっとちゃんと言って?」 律「やだ…わかってる、ヒクッ…くせに…」 高「わかんないから教えて?」 酔ったら手をつけられないが、幾分か素直になるので、これもまた可愛い… 律「寂し、かったんれすよ…いけませんか!ヒクッ…」 高「ううん…嬉しいよ。」 酔った所為もあるけど、それ以上に顔を真っ赤にした小野寺がたまらなく愛しくて、思い切り抱きしめた。 律「…なんれすか、離して…ください…ヒクッ…」 高「…好きだよ…律…」 そっと呟けば、抵抗していた手の力が抜けた…それどころか頭も肩に乗っかっている…僅かに聞こえる寝息。 高「…寝てる?…マジかよ…」 これからだってのに… 律「ん…たかの、さん…」 高「……まぁ、いいか…おやすみ、律…」 俺が帰ってきて安心して眠ってしまったのか、とか自意識過剰なのかもしれないけど… それでも腕の中で眠る温もりに幸せを感じた。 今日は朝までお前を抱きしめて寝ようか… そんな事考えながら可愛い寝顔の額にそっと口付けた。 世界一初恋~酔っ払い律っちゃんの場合~ (な、なな何で高野さんが俺の隣で寝てるんですかっ!!) (…やっぱお前全然変わってねーな。) 君が恋に(完全に)おちるまであと―… Fin.
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加