9人が本棚に入れています
本棚に追加
――――――――――――――…
高「相変わらず汚ねぇ部屋だな…」
律「うるさい、れすよ…ヒクッ…高野さんには、ヒクッ…関係ないれすっ…」
高「はいはい…」
完全に酔ってるな…呂律も上手く回ってない…本当酔うとどうしようも無い。
高「ほら、早く座れ!」
律「触るなっ…ヒクッ…こっちは、たかのさんの、せいれ…たいへん、らったのに…」
高「(こっちは高野さんの所為で大変だったのに…か?)…なんで?」
律「せっかく…長谷川さん、に…ヒクッ…食事、誘われた…ろに…ヒクッ…」
高「(長谷川に食事に誘われたのに…?)…誘われたのに?何だよ。」
長谷川の奴…俺が居ないのを狙って…
律「…なんれか、わかんない、けど…ヒクッ…胸に、穴が空いた…みたいら…感じで…ヒクッ…行く気に、なれなくて…ヒクッ…」
高「…!小野寺…」
それって…寂しかったってこと、だよな?
律「なんれすか?」
高「それってどういう事?もっとちゃんと言って?」
律「やだ…わかってる、ヒクッ…くせに…」
高「わかんないから教えて?」
酔ったら手をつけられないが、幾分か素直になるので、これもまた可愛い…
律「寂し、かったんれすよ…いけませんか!ヒクッ…」
高「ううん…嬉しいよ。」
酔った所為もあるけど、それ以上に顔を真っ赤にした小野寺がたまらなく愛しくて、思い切り抱きしめた。
律「…なんれすか、離して…ください…ヒクッ…」
高「…好きだよ…律…」
そっと呟けば、抵抗していた手の力が抜けた…それどころか頭も肩に乗っかっている…僅かに聞こえる寝息。
高「…寝てる?…マジかよ…」
これからだってのに…
律「ん…たかの、さん…」
高「……まぁ、いいか…おやすみ、律…」
俺が帰ってきて安心して眠ってしまったのか、とか自意識過剰なのかもしれないけど…
それでも腕の中で眠る温もりに幸せを感じた。
今日は朝までお前を抱きしめて寝ようか…
そんな事考えながら可愛い寝顔の額にそっと口付けた。
世界一初恋~酔っ払い律っちゃんの場合~
(な、なな何で高野さんが俺の隣で寝てるんですかっ!!)
(…やっぱお前全然変わってねーな。)
君が恋に(完全に)おちるまであと―…
Fin.
最初のコメントを投稿しよう!