17.

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何を…? 海月が首を傾げると、理紫が瞳を覗きこんでくる。 「…俺の自制心なんて、海月に関しては《ほっそい糸》だからね?」 細い糸…? ますます分からない。 「そんな顔されると、すぐにプツンと切れちゃうんだよ…」 理紫は親指で海月の涙を拭うと、分からない海月に噛み砕く様に説明した。 「…ただでさえ、昨夜と今日の午前中とで海月の身体に負担かけてて、しかもアイツにあんな事されて精神的にも参ってる状態なのに、スルわけにいかないでしょ?」 「どうして…っ?」 海月はそう言う理紫に反論する。 「…大事にしたいんだよ」 「私は大丈夫なのにっ!」 それを聞いて、理紫が首を振った。 「大丈夫じゃないよ。海月、怪我してるでしょ?」 それを分かっていても『ちゃんと最後までして』と海月に言われ、抑える事が出来なかった自分を反省してる…と、理紫は自嘲的に言う。 「…えっ、あっ…」 何を言われているか分かって、海月の顔に血が上った。 「でも…」
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