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理紫が菜花の言葉に固まる。
「だから、アンタのなんだから、さっさと自分のモノにしろって言ってたのに」
「……う、嘘だろ?」
「残念ながら…」
トン…と背中を壁に預け、口を手で覆った理紫の顔がジワジワと赤くなっていく。
「お前こそ、そんな事知ってたんならさっさと…」
菜花が肩を竦めると、
「言うわきゃ、ねーよな…」
理紫はそう言って、口を覆っていた手をおでこにやり、今度は顔を隠してクックッと笑い出した。
「何よ、気持ちの悪い…」
菜花の声に、更に笑い声を大きくする。
「やっべ…、すっげー嬉しい」
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