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海月の胸がツキン…と痛んだ。 「…話してはくれない」『…の?』 「やべっ…!」 海月の言う事が聞こえたのか聞こえないのか、理紫は声を上げると海月の両肩に手をやり、バッと身体を離す。 「ごめん!電車間に合わないから、俺行くわ」 「理紫…っ!」 ドアを開けて、外に出て行く理紫に海月の手は届かない。 外の冷たい空気が室内に流れ込む。 「こんな時間に来て、本当にごめんな」 「理…っ」 「日曜日、ちゃんと覚えておいて」 ドアの隙間から理紫がそう言うと、パタンとドアが閉まった。 「待って…!」
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