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「あたしを騙そうなんて、10年早いんだよ!」
真理は拳を離して、空いている隣の席に座った。
阿部が頭を抱えてうつ伏せる。
「…このっ、暴力女っ!」
「ハァッ?…まだされたい?」
真理が拳に息を吹きかけると、阿部が飛び上がり席を立って海月の後ろへと逃げた。
「卑怯者っ!」
真理が言うと、阿部があかんべーをする。
それを見ていた海月は微笑いながら息をつくと、
「もうその位で許してあげたら…?」と、真理に提案した。
「でも…!」
「お願い真理ちゃん…、ねっ?」
海月に諭され「海月がいいなら…」と、真理も立ち上がった席に渋々座り直す。
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