19.

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理紫も阿部がそこにいる事に驚いたようだったが、瞳を細めるとそのままキスを続ける。 アイツ…っ、笑った! 阿部は心臓がバクバクして、口を抑えたまま、その場から動けない。 どれ位の時間が経ったのだろうか…? やがて、2人の口唇が離れると、理紫は海月を引き寄せて抱き締めた。 阿部はすんなりと理紫の胸の中に収まる海月に驚く。 …やっぱり、サトの事好きなんじゃん! だったら、何ンで海月ちゃんは応えてやらないんだよ、サトはサトで他に女作ってばかりいるんだよっ! 訳わかんねー…。 そう思った時、理紫がこちらの方を見た。 そして、阿部にニッコリと笑うと、片手で華奢な海月の背中を抱いたまま、右手の人差し指を立てて自分の口元へと持っていく。 「……っ!」 次の瞬間、阿部は、廊下を来た方向へと駆け出していた…。
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