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理紫も阿部がそこにいる事に驚いたようだったが、瞳を細めるとそのままキスを続ける。
アイツ…っ、笑った!
阿部は心臓がバクバクして、口を抑えたまま、その場から動けない。
どれ位の時間が経ったのだろうか…?
やがて、2人の口唇が離れると、理紫は海月を引き寄せて抱き締めた。
阿部はすんなりと理紫の胸の中に収まる海月に驚く。
…やっぱり、サトの事好きなんじゃん!
だったら、何ンで海月ちゃんは応えてやらないんだよ、サトはサトで他に女作ってばかりいるんだよっ!
訳わかんねー…。
そう思った時、理紫がこちらの方を見た。
そして、阿部にニッコリと笑うと、片手で華奢な海月の背中を抱いたまま、右手の人差し指を立てて自分の口元へと持っていく。
「……っ!」
次の瞬間、阿部は、廊下を来た方向へと駆け出していた…。
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