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その出来事が、昨日の事の様に鮮明に、阿部の頭の中で蘇る…。 その後、理紫は何も阿部に言わなかったし、海月もそんな素振りを見せなかった。 だから、アレは夢だったのかと思った時もあったけれど…。 「サトと付き合いだしたって事はそういう事だったんでしょ?」 真っ直ぐに言う阿部の瞳を受け止めて、海月は頷く。 「うん、黙っててごめんなさい。ずっと…」 『ずっと好きだったの…』と言うと、阿部が悲しげな顔をした。 「じゃあ、やっぱり俺のせい?」 えっ…?
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