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「そこまで聞いたんなら全部聞きたいよね~、海月?」 菜花が聞いてくるから、海月は力強く頷いた。 「スギくん、阿部くん。私、知りたい…。」 口元で手を組んで、2人にお願いする。 阿部の話を聞いていると、大学で試合に出して貰えてないというのも違うのかも知れない。 どこまでが本当なのか、どうして海月にはきちんと話してくれないのか…。 杉浦は困った様に阿部を睨み付け、阿部は杉浦にもう1度「ごめん…」と消え入りそうな声で言った。 杉浦が深く、深く、息を吐く。 「…そんな目で見られても困っちゃうんだけど」 「ごめんなさいっ!スギくんの言うことは分かるけど、それでも…っ」 『知りたいの…』海月が必死な瞳で見つめると、 「俺ら、確実に、サトにコロされるな…」 杉浦がそう言って肩を落とした。 「でも…」 杉浦の瞳に何かを決心した光が宿る。 「ここまで知っちゃったんだし、これからの事を考えたら、海月ちゃんは全部知っておくべきなのかも知れない、ね」
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