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その後、久し振りに杉浦と阿部に会えたのに、何となく盛り上がらず早い時間にお開きとなった。
いつの間にか、皆が気付かないうちに酔い潰れていた真理は、同じ方向の菜花が送って行く事となり、
しょんぼりしたままの阿部は、
「よぉ~く言い聞かせて、次に会う時までには躾ておくから」
と、杉浦に連れ去られた。
1人、家に着いた海月はキッチンでミネラルウォーターをコップに注ぎ、コクリと一口飲む。
家に、帰ろうかな…。
何んとなく、そう思った。
理紫から逃げる為に始めた1人暮らし…。
もう、理紫には知られている上に、理紫が居なくなってしまったら必要なんかなくなる。
けれど、海月は浮かんだ考えに、ぷるぷると首を振った。
駄目、そんな都合のいい事なんて出来ない。
でも、さっちゃんに会いたいな。
しばらく会っていないから…。
ぷにぷにのほっぺを思い出して、海月は微笑んだ。
携帯を取り出して時間を見ると、10時になろうとしている。
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