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「今日、皆に会って来たよ」
高鳴る胸を押さえながら、海月が言うと、電話の向こうで理紫が笑った気がした。
『あいつら、元気だった?』
「うん、久し振りにスギくんと阿部くんに会えて良かった。楽しかったよ」
『そっかー、やっぱり俺も行きたかったなぁ』
「うん、皆、理紫に会いたがってた」
たわいもない話をしながら、海月は思う。
本当は、こんな話なんかしている場合じゃないんじゃないかと…。
でも、まだ聞きたくない。
怖いよ…、理紫。
『…き?海月、どうしたの?聞こえてる?』
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