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「…いつの事言ってんの?」
「こっ、高校の時…」
それを聞いて、理紫はクッ…と軽く吹く様に笑った。
怒っていた表情が柔らかくなる。
「…あんなのは《彼女》なんて言わねーよ」
言いながら、掴んだ手を緩め、優しく海月の頬に触れた。
「アイツらは適当に相手してやりゃ、満足すんだから」
瞬間、理紫の瞳に冷たい光が走るが、すぐに愛し気な熱の籠もった瞳で海月を見つめる。
「俺は海月を守りたかったんだ」
…私を守る?
「もう2度と海月を傷付けさせたくなかった…」
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