20.

14/33

14875人が本棚に入れています
本棚に追加
/640ページ
「…いつの事言ってんの?」 「こっ、高校の時…」 それを聞いて、理紫はクッ…と軽く吹く様に笑った。 怒っていた表情が柔らかくなる。 「…あんなのは《彼女》なんて言わねーよ」 言いながら、掴んだ手を緩め、優しく海月の頬に触れた。 「アイツらは適当に相手してやりゃ、満足すんだから」 瞬間、理紫の瞳に冷たい光が走るが、すぐに愛し気な熱の籠もった瞳で海月を見つめる。 「俺は海月を守りたかったんだ」 …私を守る? 「もう2度と海月を傷付けさせたくなかった…」
/640ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14875人が本棚に入れています
本棚に追加