20.

21/33

14875人が本棚に入れています
本棚に追加
/640ページ
キラキラ…、トロトロ…。 黄金色に煌めいて、切ない程に甘く、海月の全てを蕩(とろ)けさせてしてしまう様な…。 うっとりと見つめてしまう海月は、自分こそ、こんな時どんな顔で理紫を見つめているのかを知らない。 それが、どんなに理紫の心をざわめかせるか…。 「海月…」 理紫の瞳に艶(つや)めいた火が灯る。 「キスして、いい?」 海月の頬が熱くなった。 「言わ…ないで…」 きっと理紫は、海月が恥ずかしがると、分かってて言っている。 本当に、意地悪…。 理紫は俯いてしまった海月の顎を捕らえると、ゆっくりと自分の方を向かせた。
/640ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14875人が本棚に入れています
本棚に追加