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「理紫…」
「…ん?」
呼びとめられた理紫が振り向く。
「サッカー選手になるって本当?」
にこやかだった表情に、瞬間怒(いか)りにも似た光が差すが、それは一瞬の事でまた元の理紫の表情に戻る。
「俺は小さい頃からずっとサッカー選手だけど?」
けれども、冗談めかしてそう言う理紫の顔は笑っているが、瞳は全く笑っていない。
だから、海月には分かってしまった…。
この事は海月には触れられたくない事なのだと。
…でも、どうして?
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