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「…だって《西東京レヴァンティン》に行くんでしょ?」
海月が思い切って聞くと、理紫がチッ…と舌打ちをつく。
「誰に聞いたの?ハジ?優介?」
そして、そっと海月に近付いてその頬に指先で触れた。
「アイツらには、絶対言うなって言ってたのに」
「…私には教えてくれないの?」
「だって、知らなくていい事だから」
理紫が海月に優しく笑いかける。
「どうして?…理紫のこれからの事でしょう?」
海月は自分の声が震えるのが分かった。
そんな大事な事を何故知らなくていいなんて言えるの?
「あー…、海月。また変な風に考えてるでしょ?」
理紫が触れていた海月の頬をキュッ…と抓る。
「やっ…!いたっ」
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