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21.

ずっと、通っていた長い長い坂道。

震える足を奮い立たせ、海月は《クルーゼ》の入り口に立った。

海月は勇んでここまでは来たけれど、なかなか中に入る事が出来なくて。

けれど、ここまで来たんだからと、思いきって扉に手を掛けようとすると、

カラン…カラン…。

いきなり中から扉が開いた。

「あっ！やっぱり、みぃちゃん」

「きっ、恭史さんっ！」