21.

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「ありがとうございます」 思わずお礼を言ってしまった海月に、目を丸くすると、 「…みぃちゃん、アイツの奥さんみたいだね」 桐谷がからかう様に言う。 「おっ…、奥さんっ…てっ」 「サトの事だから、もう、みぃちゃんに『卒業したら結婚しよう』位、言ってんじゃない?」 更に桐谷はそう言うと、テーブルに頬杖をつきながら面白そうに笑った。 「私達、まだ、そんな…」 けれど…。 『…一生離す気なんかねーし』 『どうしてもこうしても、俺がそう決めたんだよ』 理紫に言われた言葉を思い出してしまい、海月の顔にカアッ…と血が上る。 真っ赤になってしまった海月に桐谷は『おや?』という顔をした。 「…やっぱり言われてるでしょ?」 「いっ、言われてませんたらっ!」
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