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「ありがとうございます」
思わずお礼を言ってしまった海月に、目を丸くすると、
「…みぃちゃん、アイツの奥さんみたいだね」
桐谷がからかう様に言う。
「おっ…、奥さんっ…てっ」
「サトの事だから、もう、みぃちゃんに『卒業したら結婚しよう』位、言ってんじゃない?」
更に桐谷はそう言うと、テーブルに頬杖をつきながら面白そうに笑った。
「私達、まだ、そんな…」
けれど…。
『…一生離す気なんかねーし』
『どうしてもこうしても、俺がそう決めたんだよ』
理紫に言われた言葉を思い出してしまい、海月の顔にカアッ…と血が上る。
真っ赤になってしまった海月に桐谷は『おや?』という顔をした。
「…やっぱり言われてるでしょ?」
「いっ、言われてませんたらっ!」
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