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桐谷はそう言って優しく海月に微笑みかけると、続けて「ごめんね…」と謝ってくる。
「この間は、それ聞いて頭に血が上って、キレて、あんな事した。短絡的に君らが別れれば、サトはプロにいって、みぃちゃんは僕の手に入るって思った。…どうかしてたよ」
僕の手に入る、って…。
サラッと桐谷に言われて、海月はドキッ…とする。
その時、
「マスター、売り上げ金合いましたぁ。チェックお願いしまーす」
唯奈が桐谷を呼ぶ声がした。
「あぁ…、ありがとう」
唯奈にそう言うと、腕を伸ばして海月の頭にくしゃっ…と触れる。
「…俺はみぃちゃんの事を可愛いく思ってるんだ。それだけは忘れないで」
いつもとは違った声色でそう言うと、桐谷は立ち上がり唯奈の方へと向かった。
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