14874人が本棚に入れています
本棚に追加
/640ページ
「大学…1年生か。ウチのバイトにも春から入った子がいるよ」
「そうなんですか?」
「それより…、ねぇ、それ飲んでみてくれる?」
「えっ?」
いきなり言われて戸惑うが、『どうぞ』と言われて、そっとカフェオレボウルを手にした。
暖かい…。
ふんわりとしたミルクと珈琲の香りが立ちのぼる。
温めに入れられたそれは、海月の為を思って入れてくれたのだろう…。
「美味しい…」
思わず、言葉が口をつく。
柔らかい甘さが身体中に染み渡り、飲んだだけで、これを淹れてくれたこの人の、人となりが分かる様な気がした。
「…合格」
最初のコメントを投稿しよう!