21.

33/37

14874人が本棚に入れています
本棚に追加
/640ページ
「…ウチはやる気さえあれば充分だよ」 そう言うと、立ち上がって海月に手を差し出した。 海月も急いで立ち上がると、その手を取る。 桐谷は笑顔のまま、海月の瞳を見つめると、 「…《クルーゼ》へようこそ」 そう言って、海月の手を握り返した。 見つめる窓の外を景色が流れてゆく…。 「…僕はあの時の事を忘れる事は出来ないよ。何かに傷付いているみぃちゃんを放っておく事は出来なかった」 言われて、海月の胸はツキン…と痛んだ。
/640ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14874人が本棚に入れています
本棚に追加