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海月は思わず、身を竦ませる。
それを見て、理紫は飴色に光る瞳を今度は桐谷に向けた。
「…アンタ、海月に何言ったんだ？」
「…サトの事、誉めたんだよ」
桐谷は答える。
「サトがどんなに才能があるかって事と、このまま埋もれさせてしまうのは惜しいかって事…とかね」
「…余計な事を」
『俺達に２度と関わるなと言った筈だ』と、理紫はギリッ…と桐谷を睨んだ。
けれど桐谷は怯む事なく、
「俺は、みぃちゃんに聞かれたから答えただけだ」
と、理紫の視線を真正面に受け止める。
「…大体そんな大事な事、みぃちゃんに何も言わないで決めちまうなんて、それで大切にしてるなんて言えんのか？」
「…何言ってんだ。海月は、関係ねーよ」
「お前がそう思っていても、原因がみぃちゃんなら周りはそうは思わない」
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