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声が震える…。 「いつも、何も話してくれないのは理紫の方じゃないっ!」 「…みっ」 「私が思い込みが激しいって言ったけど、理紫が全然話してくれないから色々考えちゃうんじゃないっ!今だってどうせ、話を聞けなんて言って、肝心な事は話してくれる気はないんでしょ!?」 海月が言い返すとは思っていなかったのか、絶句している理紫を見て、続けて言い放つ。 「私の事を信頼してくれない様な人とは、ずっと一緒にいる事なんて無理だから…っ」 一気に話して、空気が足りなくなり、息が詰まった。 肩で息をしながら、視線を感じてそちらの方を見ると、桐谷が面白そうにこちらを見ている。 「…何んですか?」 何がおかしいんですかと、尖った口調のまま海月が聞くと、 「ん…?、みぃちゃんも結構言うんだなぁと思って」 桐谷が笑う。 「惚れ直しちゃったかな」 「…ふざけないで下さい」
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