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言いながら、見据えてくる理紫の瞳が怖い…。 「やっぱり、少しじゃなくて…」 少しでも、理紫の妨げにはなりたくなかった。 だけど、少しだと思っていたから、軽口も叩けた…。 「私なんかより、ちゃんと自分の事を1番に考えて…よっ!」 「…考えてる」 理紫の暖かい指先が海月の頬に伸びる。 理紫の考えている事が怖い…。 好きな人の夢の、1番の障害になっている自分が…。 「考えてるっ…て、全部手に入れたいって、理紫が大学卒業するまで待ってくれるなんてそんな都合のいい話はないかも知れないのにっ!」 指先を舐める理紫の仕種で、自分が泣いている事が分かった。 「…それは、その時考える。幾らでも方法はある」 「それで、ダメだったら…?」 「それならそれで、それまでだったって事…」
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