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まさか…、こんな所で…? 海月が視線を泳がせると、理紫が口角を上げて薄く微笑う。 そして、顔を挟む様についた両肘で、海月に体重をかけない様にしながらコツリ…とおでこを合わせた。 「…やっぱり、言っておかないと狡い気がするから言っておく」 長い睫毛を伏せて、躊躇いがちに言う理紫の声が心なしか揺れている気がする…。 「プロのサッカー選手なんて、大成するのはほんの一握りだよ?しかも成功しても選手生命は短いし、給料だって、野球なんかに比べたら全然少ない…」 『それでも、本当に覚悟はある…?』 どうして理紫がそんな事を聞くのか、海月の方が戸惑ってしまう。 望んだのは私なのに…。 でもそれは、実際には何も分かっていない海月に対する理紫の誠実さなのだと思った。 どんなにその世界が厳しいのかも、ずっと考えてきた理紫には見えているのだろう。 だから…。 「私、さっき理紫に言ったよ?」
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