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熱くなった頬に手をやり言葉を止めて、「ずるい…」海月がポソリと呟く。 「ずるい…って何が?」 「私だけドキドキさせられて、いつも理紫は余裕だもん…」 「そう見える?」 『俺だって、余裕なんかないよ…?』理紫は海月のおとがいに触れると、優しく自分の方を向かせる。 「好きな子がこんなに側にいるのに、余裕なんかかましてらんないでしょ?」 そう言って海月の手を取ると、自分の胸に当てさせた。 自分と同じ位の速さの理紫の鼓動に、海月はひどく驚く。 「嘘…」 全然、そんな風に見えないのに。
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