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「ごめんなさいね、私が砂月に話しちゃったから…」 後からリビングに入って来た陽子が、 「ほら、さっちゃん。サトくん、困っちゃってるわよ」 と両手を出すが砂月はイヤイヤをする。 そんな砂月を理紫は『大丈夫です』と陽子に言って、宥める様に抱き上げた。 海月は訳が分からなくて、その光景を茫然と見ていたが、ある事を思い出しハッ…となる。 ーーーサトくん。 春くらいから、砂月との会話にやたらと出てきた男の子の名前。 てっきり、年長さんになって、新しく出来たお友達の名前だと思っていた。 まさか…。 「サトくん…っ?!」 理紫を指差して、大きな声を上げた海月に、 「…はい?」 と、サトくんが返事をした。
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