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理紫が一瞬見せた思い詰める様な表情に、砂月は小さいながらも真剣さを感じ取った。
「…もし、みつかんなかったら?」
「そしたら、どうしようかな」
心配そうに聞く砂月に、理紫は淋しく微笑う。
「じゃあ…」
「…?」
「みつかんなかったら…、さっちゃんと、ほんとうのけっこんしてくれる?」
2度目のプロポーズに、理紫は驚いて目を瞠る。
けれども、砂月が胸の前で組んだ手が小刻みに震えているのを見て、理紫はそっとその手を優しく包み込んで言った。
「いいよ」
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