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その言葉を聞いて、砂月の表情がパァ…っと明るくなる。
「いいの…?」
「…約束する?」
理紫が出した小指に、砂月は飛び付く様に自分の小指を絡めた。
指切りの途中で、理紫は、会話がよく聞こえないながらも見守っていた陽子に振り向き「友達になっちゃいました」と伝える。
「本当にすみません。お邪魔をしてしまった上に、この子のお話に付き合って頂いて…」
「いえ、こちらこそ楽しかったです」
『…ねっ?』笑いかける理紫に砂月もニコッとする。
そしてまた、理紫は陽子の方へ向き直って、
「自己紹介させて下さい」
と言うと、自分の名前と、ここら辺りでは通りが良く、信用のおける自分の大学名を告げた。
そして最後に、
「ついこの間まで、この近くの青塔高校に通っていました」
と、付け加えると、
「あら…」
陽子が青塔高校と聞いて反応する。
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