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カチャカチャとティーカップの音が響く。 ブルーの花模様は、陽子のお気に入りのコペンハーゲンだ。 「サトくんはさっちゃんと私が好きだから、いつもここのケーキを買って来てくれるのよ…」 リビングに誠一と理紫を残し、砂月を寝室に寝かせた後、陽子と海月はキッチンでお茶の用意をしていた。 「ママは…、徳井くんの事どう思う?」 海月は思いきって、陽子に聞いてみる。 「優しくて、とても良いコだと思うわ。サトくんなら、ママは概ね賛成よ。応援するわ…、ただ」 「ただ…?」 「みぃちゃん、サトくんとはどこまで考えているの?」 やはり、見透かされている…。 どうして分かるのか、母親の勘か、昔から陽子は海月の考える事を全て分かっている様だった。 「ずっと、一緒にいたいの…」 カップに注いでいた香り豊かな紅茶が、琥珀色に煌めいてソーサーに溢れる。
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