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ハッ…と気付いた海月は、零さない様に恐る恐るシンクに運んだ。 陽子がふぅっと、息を吐く。 「それは…、サトくんと結婚して、一生、一緒に生きていきたいって事ね?」 わざと重く言われ、海月は弾かれたように顔を上げると、陽子の顔を見て覚悟を決めて頷いた。 「…私も早い方だったけど、みぃちゃんもまた早いわね。大学を卒業したら…と、思っているの?」 海月はふるふると首を振る。 「今…、すぐ」 「今すぐ?」 ケーキを皿に移しながら、陽子が目を眇め、海月の言葉を繰り返す。 「今すぐなんて、2人共大学はどうするの?」 そこまで言うと陽子はある事に気付き「まさか…」と海月に向き直る。 陽子の言わんとする事が分かって、海月は更に大きく首を振った。 「それは、絶対にない…」
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