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その手を理紫がそっと自分の手で包む…。 握り締めた指先を絡めながら解いて、手の中にあった指輪を理紫に取られると、口付けが一層深くなった。 外なのに…、昼間は子供達が遊ぶ公園でこんな事しちゃいけないのに…。 思っていても、甘い口付けに溺らされ、身体に力が入らなくて、海月は理紫にしがみ付く事しか出来ない。 そのまま、ゆぅるりとベンチに横たえられ、海月の力がフッ…と抜けた。 それを見た理紫はクスッ…と微笑い、合わせていた口唇を柔らかくほどく。 「海月…」 囁くように名前を呼ばれて、ゆっくりと海月が瞳を開くと、 「…はめてもいい?」 海月の左手を下から優しく持ち上げて、手の甲に触れるように口付けた。
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