14876人が本棚に入れています
本棚に追加
「…悪趣味」
桐谷は先ず言いたい事を言って、息をついたらある程度落ち着いたのか、いつもの自分を取り戻した様で…。
「いや、俺は趣味はいいと思うよ。そういえば、この間みぃちゃんと会ったけど、また一段と綺麗になったよな」
「……会った?」
理紫がピクッ…と眉をひそめると『相変わらずだな』と、苦笑いする。
「安心しろよ。駅で菜花ちゃんと一緒の所を挨拶しただけだ。みぃちゃんはお前の言いつけを守って、あれから《クルーゼ》に寄り付いてもくれないよ」
「自業自得だろう…?」
「…で、みぃちゃんはこの事知ってるのか?」
桐谷が話を変えて、理紫の目を見据えて聞いてくる。
……本当に知りたいのは、それじゃないのか?
思わず、ため息が漏れた。
最初のコメントを投稿しよう!