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「……何?」
そんなさやとはまるで別人の様に変わったさやが、僕を見返して、不思議そうにそっと眉根を寄せた。
なんでもないとだけ返事をして、僕はつい今まで背中を預けていたベッドに後ろ手をついて状態を起こす。
ベッドのすぐ隣に立つさやの横を通り過ぎて、次の存在地を、学習机とセットで買ってもらった椅子へと決める。
ローラーのついた典型的なその椅子へ腰を下ろすと、ちょうどさやの部屋にかけられた、濃いロイヤルブルーのカーテンと、そのカーテンと部屋を守る硝子窓が見えた。
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