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「勇者?」
「えぇ。勇者が魔王を倒しにいくという噂が人間達の国で流れているらしいのです。」
「そうなの?」
「そうらしいですよ。陛下。」
「陛下ぁ。
何故フォルクにわざわざ聞くのです!?
分からない事は私に聞いてくださいと何度も言っているではありませんか!!」
ジュンが泣きながら言ってくる。
ジュンとは私の教育係兼王佐。
とても頼りにしてます。
「う~ん。ごめんね?」
「ぶはっ!!今のお顔やばかったれすぅ…。」
時々変ですけど…。
「でも…今日は3人しか集まらなかったの?」
「はい。何しろ緊急ですし。
それに皆様が陛下が倒される訳がないと断言されていて…。
こんな朝早くする会議ではないと…。」
「魔族は朝に弱いものね。」
魔族は夜型で、
軍魔や私の様な朝が好きな者以外は
だいたい昼に起きるんです。
「まぁ、いちよう警護を強くしときましょう。しといて損する事はないし。
あっ。ジュン様、まだ血ついてますよ。」
「これは失敬。ふきふき。
…では警護を強くするという事で。
会議はお開きです。」
勇者かぁ…。
「陛下!これから、へへへ…
一緒に色々な勉強をしましょうね。」
「ジュン様。何を陛下に教える気ですか?」
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