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科学者
ある科学者は、ふとこう思った。
私の科学力に医学を合わせれば、私の脳だけを別の体に移し変えて永遠に生き永らえるのではないか、と。
その日から科学者は医学を学び、同時に脳を体から取りだして別の体に入れる機械と、新しい体の製作にかかった。
数年後、科学者は思い描いた機械と体を作った。
科学者は早速脳を取り出す機械の台に横たわり、手元のスイッチを押した。
機械は設計通りに科学者の脳を取りだし、一旦溶液に満たされたカプセルに科学者の脳を収容する。
後は、カプセルに入った脳を新しい体に移植する為のスイッチを押すだけだ。
その時、科学者はふと思った。
…誰がそのスイッチを押すんだ?
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