2074人が本棚に入れています
本棚に追加
そして放課後
一緒に帰ろうとの友達の誘いを断り、朝からずっと元気のない瑠海に声をかける
「瑠海、一緒に帰ろうぜ」
「うん……そうする」
右隣りを一緒に歩く瑠海の足もどこか重々しい
「……ホントに大丈夫か?」
「正直あんまりね……」
「昨日の事で、だよな
梢が目の前で……」
「もうあんなの見たくないよ……すぐ目の前で梢ちゃんがはねられたんだよ?」
急にうつむく
「救急車が来て、
梢ちゃんは運ばれて、
夢人は携帯つながらないし」
ごめん。と口に出さずに言った
「私とっても怖かったんだよ……」
いつもの元気さを振る舞おうとしているようだけど声が震えてる……
俺は右手を伸ばし優しく肩をたたく
「大丈夫だって。怪我も大した事なかったし……また明日にでも学校に来るって!」
ホントは怪我の程度なんて俺にもわからないけどな……
「瑠海がそんな暗い顔してたら逆に心配させちゃうだろ?」
瑠海の顔を覗きこみそう言った
最初のコメントを投稿しよう!