第六章

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「………。」 左隣りの瑠海は満月の浮かぶ星空を見上げてばかりで 表情などわかるはずもなく…… 少したってやっと瑠海が言った 「ね、ねぇ………」 俺は答えやすいように言う 「どうした、瑠海?」 「ホントに……ホントに覚えてないの?」 「嘘なんかつかないって」 「う、うん……」 ………。 再び沈黙……     気付くと瑠海だんだん俺の方ににじり寄っている……     その刹那。   「うわっ!!?」 吐息のかかる近さに瑠海の顔が 「えっ!?これは……」 戸惑う俺、 顔を真っ赤に染める瑠海。 「だ、だって…… や、約束は約束でしょ?」
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