第七章

11/11
前へ
/170ページ
次へ
この日は強い雨が降っていた。 もちろん視界もその分遮られる ………ニャー 他の音さえ雨で掻き消される 「あれ、あんなとこ猫が……」 つまり車のエンジン音など気付かなかった “車も人に気付かなかった” 「梢ちゃん!!危な……」 キィィーーー   「あっ…―――     道路には梢のピンクの傘、 その傍らには子猫が雨に打たれ静かに鳴いていた……    
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2074人が本棚に入れています
本棚に追加