第八章

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「梢の……双子の妹?」 「どうやら知らなかったみたいだな。」 知ってるはずがない。 そんな事聞いた覚えなんか…… そこでふとある文面を思い出す   『……親戚の人が大変な事になっちゃって……』   それが理由で返事は来なかった その“親戚の人”って、 まさか…… この双子の妹、華那の事!? 「“霧島華那” ある雨の日車にはねられ、 今でもずっと昏睡状態だ」 俺は言葉が出てこなかった、 双子の妹がこんな事に……なっていたなんて…… 「それでうちに治療しに来た。だからこっちに越して来たそうだ」 そういえば 『Dear K.kirishima』にしたのも……   少しずつ、心が落ち着いてくる 「そうだ!梢はどこなんだ!」 まだ聞きたい事はあるけど、 それより梢は――― すると廊下を立ち去る音が。 「……どうやら今のを聞いてたみたいだな」
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