平和になってみれば、意外と人は協力しなくなるもの

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「火野村くん?だってそれって下級魔法の中で真ん中くらいの術でしょ?」 今度は女子生徒Aさんだ。 いやしかし、確かにこの娘が言っていることはわかる。 この魔法は下級魔法に分類されている。 というか、下級の中で下の下の魔法(ファイアボール)の進化版といっていい魔法。 難易度はかなり低い魔法で正直少等部の坊っちゃん嬢ちゃんでもやろうとすればできてしまう魔法。 「いや、でも、この魔法は・・・いや、うん」 この魔法だって十分強い魔法なのに・・・。 とそう思いながらもみんなを納得させるだけの説明をするのは結構面倒そうなのでいいや。 「ま、まぁ、うん♪転校生くん、火野村くんの力も解ったことで、え、えっとうん♪火野村君の席はあそこの空いている席にね」 先生はそう言って窓側の後ろから二番目の席を指差した。 「あ、はい」 取り敢えず先生が指定した席に着き、カバンの中のノートを机にしまう。 「火野村君だっけ?はじめまして、隣の席の麗佳でーすよろしく♪」 隣の席の美少女・・・いや、ほんと綺麗な娘が話しかけてきた。 やべぇ、お腹痛い。 「あ、うん。よろしく。え、えぇと麗佳さん?」 「うん♪麗佳って呼び捨てでいいよ。みんなそう呼んでるし♪」 そういう彼女、麗佳は見た目美少女、中もかなり良い人そうだ。 見た目で言えば、彼女はポニーテイルの似合うオレンジ髪の素敵な子といった感じだ。 身長は・・・いや、座っているからよくわからないけど大体150くらいだろうか? とにかく明るい感じが印象的だ。 というか、オレンジ髪・・・なんども思うが色鮮やかな髪の毛だ。 というか、クラスのみんな色鮮やか過ぎ。 先生を始め、黒髪の髪をしている生徒は自分を含め3人しかいない。 あとはみんな赤や青、ピンクに紫、緑に黄色と・・・。 どこのファンタジーだよと突っ込みたくなるが、これファンタジーだしなと納得するしかない。
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