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「どうして・・・・こんなにお腹が痛いのだろうか・・・」
お腹が痛い。
ただいま俺のお腹はキューキューと唸っている。
別段、下しているとかピーピーとそういうわけではないのだけど。
―――――ザザ―――――
『・・・聴こえますか?こちらみゅーちゃんです。そちらの状況は?』
「・・・うん。お腹痛い」
『・・・トイレにいけば良いんじゃないですか?』
「・・・・」
駄目だ。このみゅーちゃんとか言うやつ、解っていない。
トイレに行ったところで再び痛くなる。
ちなみに今の状況を端的に言ってしまえば、
俺の状況・・・そう、転校生!
「だめだ・・・緊張してきた・・・」
目の前には扉。
さっきまで担任の先生らしき人がそこにいて、
「呼んだら入ってきてね♪」
と優しそうな?言葉とともに何とも適当に言いやがって行きやがってくれた。
それから、教室の中では先生が生徒たちに俺のことをなんだかんだうんだらこうだら話している。
『どうしたんですか?ずっと無言で?状況の報告は?』
「・・・状況もなにも・・・まだ教室にすら入っていないんだけど・・」
ちなみのちなみに、
このみゅーちゃんと言うのは実を言うところ妖精なのだ。
・・・・そう、妖精。
いや、いまのところ目には見えないんだけど、
自宅の通信用の結晶石から話をしているのだが。
「その、な。”状況は?”とかいったいなんなん?」
『ん、これはですね。スパイごっこ的なアレです。理解してください』
「・・・いや、アレってなんだよ・・・はぁ」
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