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中学生の頃。
地味で目立たなかった私は、高校生になったら生まれ変わろうと希望を持っていた。
いわゆる高校デビューってやつ。
勉強も部活も頑張って、制服も可愛く着こなして。
彼氏なんかできちゃうかも、なんて夢見ながら。
だけど結果は惨敗で、スクールカースト底辺の存在だった。
なので今度は大学デビューを謀った。
しかしその大学受験すら失敗し、駆け込むようにして専門学校に入学。
そこではそこそこ青春を謳歌したつもりだったけれど、それでも自分の思い描いていた“デビュー”には程遠かった。
そして今度こそ私は胸に誓った。
30歳までに爆発してやろうと。
それはもう、ナイアガラ花火的なやつをどーんと一発。
しかしいざ目前に迫ると、爆竹の一つもあげられない自分がいた。
ヤツと出会ったのは、そんなときだった。
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