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「とにかく私は今、お一人様を満喫中なの!彼氏なんかいらないから」
「……わかった。じゃあ次は文化系のメンツ揃えるから」
「……ろみひーさん、聞いてます?」
博美は一度決めたことはやり遂げるタイプだ。
だから社内でも信頼は厚く、仕事も出来る。
その彼女が今一番躍起になっていることが、出来損ないである私の彼氏を作ることなんて皮肉だわ。
熱い友情に感謝しつつも、なんだか自分が情けなくなる。
……やっぱり端からみたら、強がりだって思われるんだろうか。
寂しい人だって、思われるんだろうか?
溶けた氷で薄まったレモンサワーは、なんだかもうレモン風味の水みたいで、何故か悲しくなりながらやけくそにそれを飲み干した。
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