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「今どんな心境?」
「…わくわく?」
「嘘つけ!!真面目に答えろ」
茶化す井本に言葉を強くして怒鳴った
「熱くなんなよ」
「真面目に答えんからや」
「怖いわそりゃ…死ぬかも知れんって医者に言われたわ」
「神崎さんか?」
「おん‥」
神崎さんとは井本を担当してもらっている医者で、小さな病院で産婦人科を担当していた。
産婦人科医にしては珍しく男性やから相談にものってもらっている若い先生だ。
「心配すんな、あの先生にまかせようや、若い先生やけど腕は確かやで?」
「おん、わかっとるよ」
聞こえるか聞こえないほどの声で返事を返された。
ぐいっとオレンジジュースを飲むと吐き気が井本を襲った
「気持ち悪い‥」
バタバタとトイレに駆け込んでゲェと吐き出してしまった。
俺は慌てて背中をさする
「大丈夫や、少し風にあたってくるから‥」
少し落ちついたらしく、ふらふらと足をベランダに運びながら言った。
「早よ楽になりたいよな‥」
俺は頷けないまま去って行く井本を見つめることしか出来ひんかった。
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