うたをうたい

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小さな村にある 小さな酒場  そこにある 小さな舞台 そこには、世にも珍しい紅い瞳の女性が 切ないうたをうたっている  出会わななければ良かったのだろうか  出会ってしまったから  昔の当たり前に戻れない  代わり映えのない世界  毎日同じ日常の繰り返しで  そんな日常に変化をくれたから  貴方に惹かれてしまった  出会わななければ良かったのだろうか  出会ってしまったから  昔の当たり前に戻れない  貴方の居ない世界はどうしてこんなに冷たいの? 女性は今日も《彼が帰る》のを待ちながら うたをうたう 《彼》が好きだと言った声で 《彼を思いながら》《彼だけのために》 進まない彼女の世界 周りは進む世界 彼女だけが何年も何十年も変わらずに ただただ うたをうたい つづける
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