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ザバーーーーッ!!!
流れ落ちる水の音。
水しぶき。
散らばる花ばな。
八畳程の和室の奥。床の間の前にその少女は居た。
一抱えはありそうな壺をか細い腕で頭上に掲げ、全身びしょ濡れだ。
長めの黒髪からは水がしたたり、大ぶりの花がいくつも引っ掛かっている。
白い浴衣も濡れたせいで肌にまとわり付き、腿が透けている。
頭を伏せているので顔は見えない。
そもそもこちらに背を向けているので、顔なんか見える訳がないのだが………
正面から見れば………ぜってーに サダコだwww……間違いないwww
「しょか!何しよるんか!?」
しばらくあぜんとしてただろう住職が隣で声を上げる。
サダコはその声に小さく肩を揺らしてこちらを振り返った。
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