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………………!!
部屋の外……、閉め切られた障子の向こうから兼尚さんの話し声と複数の足音が聞こえてきた。
………ヤバい。
今日はお客様がいらっしゃるって、兼尚さんが言ってたっけ……!?
どぉしよぉ~~~??
いつもなら、邪念達が気が済むまで好きにさせておく。
散々やりたい様にやらせておけば、邪念達は満足するのか、やがて消えて居なくなる。
……でも、今はそぉはいかない。
こんな状態、兼尚さんに見付かったら、頭ごなしに叱られる!!
足音はどんどん近付いて来る!
熱を……邪念を何とかしなきゃ!!
震える手足に力を込めて立ち上がる。
「しょか、お客さんばい。」
兼尚さんに呼ばれたっ!
障子には二つの人影!
どぉしよ!? どおしよ!? どーしよぉっ!?
「しょか…、しょかっ!?」
ヤバイょ!ヤバイょ!……デガワも真っ青だょ!!
一瞬よぎったリアクション芸人の顔を振り払い、邪念だらけの身体で部屋の中を見渡す!
『明日、お客さんが来るけん』
そぉ言って兼尚さんが飾ったピンクの牡丹が目に止まった。
あれだっ!!
慌てて駆け寄り、一抱えはある大きな花瓶に手をかける。
重っつ……!!
渾身の力で花瓶を持ち上げる!
バンっ!!
背後で障子が激しく開かれた音がしたと同時に、頭の上から花瓶の水と牡丹の花が降り注ぐ………!!
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