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「・・・・・」
確かに変人の言う通りかもしれない。何も知らない他人の方が愚痴を溢しやすい時もあるだろう。
・・・・だけど、今のこの状況では逆に言いづらい気がするんだが・・。
無言のまま耳を澄ましてみると、木の向こうにいる変人はまたもや鼻歌を歌っている。
・・・なんか、呑気な奴。
でも逆に有難いかもしれない。"悩み聞くよ!"的な感じで身構えられると意外と言いづらいもんだし、もしかしたら言いやすくしてくれてる・・のかも。
すぅっと深呼吸をした後、未だ聞こえてくる鼻歌に被せる様に、俺は話し出した。
父さんが病気で死んでから、母さんが一人で育ててくれたこと。
二人きりの家族なのに思ってることが言えないこと。
母さんも同じ感じなんじゃないのかということ。
母さんは俺が邪魔なんじゃないか、ということ・・。
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