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そして話は冒頭に戻る。
「支度は終わった~?・・あ、ここケチャップついてる!僕が舐めて綺麗にして「くれなくていーから!この変態!」ぅぎゃっ!」
ほっぺについてるらしい朝ごはんの時のケチャップを手で拭いながら部屋の隅でキノコを生やしながら拗ねてる兄貴を見る。
「・・・兄貴学校行かねーの?行かねーなら置いて「かないでぇぇえ!!」・・ッチ。じゃあ早くしろよ」
高校は別だが途中まで同じ道程な為、毎朝一緒に行く俺と兄貴。・・その時間が嬉しいなんて絶対言わないけどな。
「ゆうくんは今日も可愛いね!流石僕の子猫ちゃん!」
「誰が子猫だっつの。・・兄貴さぁ、本当に俺のこと好きな訳?」
ドキドキしてるのを悟られないように、平然を装って兄貴をチラ見する。
「もっちろん!毎朝言ってるでしょーがっ!顔合わせの時僕に見せたあのはにかんだ笑顔で一瞬で恋に堕ちたんだって!」
・・・クソ、嬉しくて顔がニヤけそうだ。我慢しろ俺!
「ゆうくんがそんなこと聞いてくるなんて珍しいね?・・!も、もしかして僕のこと好きになったとか・・・!?」
キラキラした目で見てくる兄貴を横目で見ながら
「・・・な訳ねーだろ!んなこと言ってると先行くからな!」
本当は俺のが先に恋に堕ちてたなんて
「っあ!待ってよゆうくん!!」
素直に認めてなんて、やらないけどな!
END
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