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「産まれたか!」
「はい、可愛い女の子です」
気づくとあれだ、タオルに包まれて美人の母親に抱き締められていた。親父は厳つい顔のさっき入ってきたオッサンみたいだ。
「さすがはサリナだ」
「あなた、名前を決めていますか?」
「ああ。アザカだ!」
「オギャアオギヤハギオギャア(無難だな、女でも男でも行けそうな気がする名前だ)」
「この子も気に入った様子です」
「オギャアプギャアオギャア(及第点と言ったところだ)」
「では改めてアザカ・シルフリーネの誕生だ!」
親父の顔が俺様に近付いてくる。つーか、小さい頃はきちんと歯磨きして、口移しや間接キス、キスなどは避けて虫歯菌を入れないように努力するのが大人の勤めだろうが!
「オギャアオギャアオギャア(その汚ぇ顔を近付けんじゃねえ!)」
『Boost!!』『Divid!!』
「がっ!?」
両親から見えないよいに出して、倍加した力と耐久力を半減させて親父を迎撃する。
しかし、いかんせん赤ん坊の力。半減させて倍加したと言えど親父を吹っ飛ばせない。
「あなた! アザカが嫌がっているでしょうが! 止めてください」
「しかし……」
「しかしも、あなたも有りません! 出て行って下さい」
「オギャアオギャア(親父完全否定wwwwww)」
とぼとぼと部屋を出て行く親父から目をそらせて、天井を眺めながら意識が遠のく。
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