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「やっ! これはっっ 碧ではないかっ! 鬼にやられたのだな!?よし・・わしが・・」
その場にいた怪我人は、2ヶ月ほど前、久遠が異界から連れて来た巫女、「碧」 (あおい)
だった。
碧 「久遠・・・私・・買い物に・・・何故こんな事に・・」
苦痛に歪む顔には、血の気が無い。
久遠が彼女を抱き起こそうとして、手を差し伸べたが、体の小さな久遠では、いく
ら少女と言えども、抱える事は出来る筈も無く、負傷している彼女の苦痛を増やし
てしまっただけだった。
久 「待っておれ、今 月讀を呼んで来るからの!」
久遠は悔しげに歯を食いしばり、長屋の反対側にいる筈の月讀を呼びに行った
のだった。
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